祈りを〈織〉
児島 舞 さん40歳
ヒンメリ作家
埼玉県生まれ。北海道教育大学旭川校を卒業後、道東へ。浜中町で7年間、釧路市で3年間、養護教諭と小学校教諭を務める。2009年に新婚旅行でフィンランドへ行った際、初めてヒンメリを知る。各地のワークショップでヒンメリに触れながら、14年に鶴居村の自宅でライ麦栽培を始め、ヒンメリ作品づくりに取りかかる。20年から月に1度RHYTHM02(阿寒町新町2)でアトリエ兼アルバイトをスタート。
TALK.01
どんなお仕事をしていますか?
乾燥した麦わらに木綿糸を通して、幾何学模様をつなぎ合わせるとフィンランドの工芸品「ヒンメリ」ができあがります。ヒンメリに魅了され、材料となるライ麦から栽培して作品づくりを行っています。活動は主にSNSで発信しており、月に一度オープンする「RHYTHM02」で展示・販売もしています。今後のオープン予定は12月17・18日です。
TALK.02
始めたキッカケを教えてください。
ヒンメリに出会ったのは12年前、新婚旅行でフィンランドの工芸品店を訪れたときでした。とても印象的で帰国後も気になり、道内のワークショップ体験に足を運んでいました。次第に自分で作りたいと思ったものの、材料になるライ麦の穂は簡単には手に入りません。そんなときワークショップの作家さんが自分で作るといいと教えてくれました。ちょうど鶴居村で一軒家住まいになるタイミングと相まって、庭で材料づくりから始めることにしたんです。
TALK.03
気をつけていることを教えてください。
ヒンメリは正八面体が基本の形です。私もいくつか基本の形を作って、組み合わせることで作りたいモチーフへと近づけていきます。ヒンメリはフィンランドで幸運や豊かさを祈りながら作り、クリスマスに飾るものでした。ですから私にとってもヒンメリづくりは祈るように没頭できて落ち着く時間です。モチーフも初めて見たときに感じた神々しさから離れないように、シンプルかつ素のままが美しいと思えるようなものを心がけています。