社会人から高校教師へ! 根室独自の授業で地域貢献
本郷 雄一郎 さん50歳
北海道根室高等学校 商業科教諭
1968年、中標津町生まれ。東京の大学に進学し、卒業後、総合家電メーカーに勤める。7年前、健康上の理由から中標津に戻り、チーズ工房の商品企画営業として勤務。2017年、教員免許を取得。網走桂陽高等学校に勤務し、18年に北海道根室高等学校へ転勤。学校独自の科目『隣国ビジネス』など商業科目を担当。
TALK.01
どんなお仕事をしていますか?
私が教えている『隣国ビジネス』は、身近な話題を通して貿易の仕組みについて学ぶ科目です。教えているのは根室高校の商業科と事務情報科に所属する単位希望の生徒で、現在11人が学びを深めています。具体的な授業の内容は、マーケティングの調査から販促アイテムの選定を行い、シンガポールへ地域の独自商品を販売すること。各高校でも独自の設定科目を組んでいますが、貿易について学ぶ学校は道内でも珍しいです。教科書もなく、テストは大半がレポート提出。サラリーマンとして働いてきた私が、今までの知識や経験を活かして生徒たちへ伝えられる最大限の授業だと考えています。
TALK.02
教員になったキッカケはなんですか?
教員になりたいと思ったのは3年前です。社会人経験を地域に還元できる方法を考えたときに、思いついたのが子どもたちへ知識を伝えることでした。東京にいた頃から新入社員の問題解決能力の低下は気になっていましたし、教育現場とビジネスの現場に行き違いがあるならば橋渡しができるのではないかと考えたんです。思いのまま挑戦し、現在幸運にも描いた通りの仕事がかなっています。生徒たちにとっても、違った視点で話せる大人が学校にいることが新しい刺激になると良いですね。
TALK.03
これからのことについて
今の仕事は会社で働いていたときよりも、ずっと刺激的です。仕事は経験を積めばある程度予測できるようになりますが、子どもはその範囲に収まりません。この授業では地域企業に講師のお願いをしているので、生徒たちが地域に目をむけ、活性化につながるようなキッカケになるといいですね。