釧路人 想いを言葉に 道東唯一の僧侶詩人

田村 龍識(たむら りゅうしき)さん
vol16

田村 龍識たむら りゅうしき さん43歳

僧侶詩人

1976年、釧路市生まれ。大学時代の文芸サークルで詩に造詣を深める。詩の朗読をはじめ、趣味でポエトリーリーディングを行う。2005年詩集「桂恋哀歌」を自費出版。11年日本文学館出版大賞ポエム部門特別賞受賞。13年釧路春秋賞受賞。19年七代目潮音寺住職を継承。年に1度不定期で、カフェドルチェ(釧路市入江町)でイベントを開催している。

TALK.01

どんな活動をしていますか?

 桂恋の潮音寺で住職をしながら、詩人としても活動しています。中でもポエトリーリーディングというアメリカの古典アートであるジャンルにこだわり、書くだけでなく詩人が自分で読み上げる作品の機微を大切にしています。感情を込めた力強い声色を多用するスタイルから詩人仲間には絶叫系説法僧侶詩人という愛称を付けてもらいました。ありがたいことに檀家のみなさんにもご理解いただき、さまざまな受賞にもつながっています。

TALK.02

詩をはじめたキッカケはなんですか?

 私と詩の出会いは、大学時代の文芸サークルで中原中也の詩を知ったことでした。そこから毎日詩を書くようになり、オープンマイクという飛び入り参加型のイベントで詩の朗読を行ったことで、ポエトリーリーディングを好むようになっていきました。詩人仲間の間では「詩集を出せば詩人」という観念があり、釧路文学団体協議会副会長でもある藤田民子さんとの出会いにより、「桂恋哀歌」という詩集出版を果たすことができました。

TALK.03

詩についてどう考えていますか?

 詩は良いことも悪いことも表現できるアートだと思っています。中でも現代詩は書けば詩になるとも言われ、なんとも言えない闇や暗さを抱えた感情を表現できるのが詩です。私は道東で唯一の僧侶詩人として、自己表現のアートでもある詩という文学活動を釧路の人に知ってもらいたいです。詩の魅力を伝えるためにも周囲のご理解をいただきながら詩人として活動していきたいと思っています。

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