釧路人 紙で表現する釧路湿原の世界

辻野 正(つじの まさし)さん
vol10

辻野 正つじの まさし さん63歳

湿原クラフト作家

1956年、東京都足立区生まれ。都立足立工業高校卒業後、陸上自衛隊へ入隊。83年釧路駐屯地に赴任。2010年定年退官し、ハートピアへ介護職員として入社。11年ワンダグリンダプロジェクトに参加。16年、湿原クラフトとして商標登録を行い、 講師を務めている。

TALK.01

湿原クラフトについて教えてください

 湿原クラフトは釧路湿原の生きものを紙で表現したペーパークラフトです。羽の枚数や足の形など細部まで本物そっくりにこだわって、設計図から手がけています。設計図は改良を加えていったものもあり、100種類以上。市内を中心に年間で20回程度講座を行っており、教える対象や時間に合わせて作る題材を変えています。

TALK.02

はじめたキッカケはなんですか?

 作り始めたキッカケは以前の職場の仲間から、葉で作るバッタを教わったことです。元々プラモデルを作ることが好きだったこともあり、次第にリアルさを追求し、色画用紙で作るようになりました。作品が増えていくうちに今度はタンチョウを作ってみる機会があり、生きもの全般を手がけるようになっていきました。現在はまず作りたい生きものの特徴を調べ、白紙で作ってみることから始め、1枚の紙の中に設計図を起こしてパソコンで着色しています。

TALK.03

湿原にこだわっているのはなぜですか?

 湿原にこだわって作品づくりをしているのは、子どもたちに本物の知識を伝えたいと思ったからですね。生まれ故郷でも田んぼでザリガニをとったりしていましたが、釧路はありのままの自然が広がっていて生態系が違うんです。特徴をできる限り作品に盛り込んでいるので、自然環境に興味を持つキッカケになれば嬉しいですね。同時に湿原クラフトが私にとっての地域に対する居場所になっていると感じています。

ページトップへページトップへ