フキ栽培で叶える地域創生
vol23
伊藤 まり さん
音別ふき蕗(ふき)団
釧路市内で長年、看護師として働く。2017年、音別地区の地域活性を見据えて離農者4人と共に同団を設立。釧路市生活相談支援センター「くらしごと」の支援を受け、同センターの相談者などが無農薬での蕗栽培を行っている。
TALK.01
どんな活動をしていますか?
釧路市音別町で無農薬でのフキの栽培や、「cafe さつき晴れ」の運営を行っています。年間50トンのフキを栽培し、今年からはフキのピクルス、つくだ煮、砂糖菓子、ジャムなどの商品開発も始めました。失敗は成功の母と思いながら、レシピ開発に励んでいます。
TALK.02
始めたキッカケを教えてください
私は長年釧路市内で看護師として働いていました。その頃から市生活相談支援センター「くらしごと」の検討委員として自立支援の研究なども行っており定年を迎えた際、地域活性や雇用創出を担う団を設立。音別町では昔2メートルを超える大フキが自生していて、祭りも行われていました。しかし乱獲や自然環境の変化によって激減。ですから元からあるものを絶やさないよう活かしながら、働く人たちの自活につげられると思ったんです。音別町の水質の良さは広く知られており、畑はより水源に近い場所。断面から水があふれるほどみずみずしいフキが育っています。
TALK.03
今後の目標を教えてください
近年ではフキが地元を含めてさまざまな場所で販売されています。今年の6月には食の安全を理念とする九州地方のグリーンコープ生活協同組合連合会でも審査が通り、宅配販売品として採用されました。種から育てて販売まで行っているので、買ってもらう喜びもあり、みんなで育てて売れたという達成感が大きいですね。現在の団員も良い商品を作ろうという意識の高い人が多くて助かっています。今後は更に販路を拡大し、よりスタッフ個々の能力が生きる場でありたいと思っています。