靴を
「正しく履く」
ということ
vol31
加藤 健太朗 さん42歳
靴工房きびす
釧路市生まれ。北海道教育大学釧路校を卒業後、小学校教諭として働く。2018年退職し、足と靴の学校フロイデ(東京都)へ進学。1年間で靴づくりから修理まで全般を学ぶ。2020年釧路へ戻り、店をオープン。
TALK.01
どんなお仕事をしていますか?
靴の修理やメンテナンス、個々に合わせたカスタムインソールの注文を承っています。私が手掛けているのは“足を正しい形にするインソール”。土踏まずなど個々の特徴に合わせてスポンジを構成し、足にフィットした疲れにくい履き心地をサポートしています。修理では留め具の変更、変形してしまった革靴の復元、着脱しやすい靴への改造なども対応しています。その他、足の計測結果を見て、正しいサイズなど靴選びの相談に乗ることもありますね。
TALK.02
始めたキッカケを教えてください。
元々、スニーカーが好きで、ものづくりや体の動かし方に興味がありました。教員を辞めて違う仕事がしたいと考えた際、靴の修理が目に止まったんです。靴の専門店も閉店してしまい、靴について相談できる場が必要ではないかと思いました。その後、ものづくりの本場であるドイツ人講師から整形外科的な観点で靴づくりを学べる学校を見つけ、独立に向けて1年間学びました。
TALK.03
今後の目標を教えてください。
オープンして1年、履き心地の良さを求める50、60代、中でも女性のお客様に利用いただいています。最近では整骨院から足のサポートのために当店を紹介したいと声をかけていただきました。今後は本格的なオーダーシューズも始めたいと思っています。釧路地域は「靴は消耗品」という考えで、大きいサイズの靴を履いているケースが非常に多いです。足に合っていない靴は怪我につながり、子供であれば成長を妨げます。値段に関わらず足に合う靴、正しい靴についての知識も伝えていきたいですね。