第3回全国初! 商店街まるごと20℃宣言!
北海道・十勝にある鹿追(しかおい)町。44店が加盟する「アートロード商店街」では、全国で初めて、商店街全体で暖房時の室温を20℃にする取り組みを展開中です。商店街事務局の福井博幸さんに、お話をうかがいました。
小さな町の商店街が
全国の先駆けに!
人口6千人ほどの鹿追町。約700mにわたる「アートロード商店街」は、シャッターを下ろしている店が1軒もない商店街として全国から注目されています。福井さんが「環境美化活動に力を入れている」と語るように、ウインドーギャラリー(店頭にある展示用スペース)には町内や十勝の子どもたちの絵や季節の飾りなどが飾られ、道ゆく人の目を楽しませています。2008年12月18日には、暖房時の室温を20℃にする取り組みをスタート。環境省は、1990年に比べ40%もCO2排出量が増加している業務部門(商店やオフィスなど)の温暖化防止対策を進めるため、全国各地の商業施設でウォームビズ20℃プロジェクトを推進。アートロード商店街もこれに参加、商店街全体で室温20℃に取り組むのは、全国初のことです。
室温20℃でも
ほとんど苦情なし
鹿追町は、北海道のなかでも冬の寒さが厳しいところ。室温20℃に踏み切ることに、不安はなかったのでしょうか。福井さんは「当商店街は、もともと20℃設定にしている店もあり、多くの商店ではだいたい21〜22℃にしていたから、無理なくスタートできました。洞爺湖サミットの開催で温暖化対策への意識が高まったことも大きかったです。現在は全店20℃以下で、なかには18℃の店も。薬局に風邪のお客さまが来店したら室温20℃の説明をしてご理解をいただく。あたたかいお茶をサービスするなど、店ごとに工夫をしています。お客さまも協力的で、ほとんど苦情はありません。」と話してくれました。
温暖化防止のために
これからも続けます!
商店街では、お客さまの理解を深めるために、「ウォームビズ実施中」のポスター(環境省制作)を店頭に掲示したり、温度計を購入して設置する取り組みをしています。また、お客さまに環境省のアンケートに協力してもらい、結果はチーム・マイナス6%のホームページ等で公表される予定です。すでに多くのお客さまが、室温20℃はちょうどいい、今後もこの取り組みを続けるべきと回答。「新聞やテレビでもとりあげられ、関心が高まったのでは。商店街はもちろん、町全体のイメージアップや活性化につながると期待しています。」と福井さん。商店街では温暖化防止のために、来年以降も冬の室温20℃の取り組みを続けていく方針です。