わしらの仲間シマフクロウも
絶滅危惧種なんじゃ
北海道に住んでいるシマフクロウは、大きな木をすみかに生きてきたんじゃが、木も仲間もどんどん減って、すっかり寂しくなってしまった。このままではトキのように、日本からいなくなってしまうかもしれん。悲しいのう。
シマフクロウが安心して暮らせる北海道へ
シマフクロウは体長約70センチ、羽を広げると2メートル近くある世界最大級のフクロウです。日本では北海道の東部や中央部に生息。川や湖の近くの大きな木をすみかに、マスなどの魚やカエル、ネズミなどを食べて生きています。シマフクロウがいるということは、それだけ生態系が豊かということなのです。
ところが、森が切り開かれて大きな木が減ったり、河川の改修で魚が減ったために、シマフクロウは100羽ほどにまで減少。日本で最も絶滅が心配される鳥の一つになってしまいました。
シマフクロウの絶滅を防ぐために、木に巣箱をかけたり、傷ついたシマフクロウを保護して野生に戻すなどの取り組みが環境省によって行われているほか、釧路市動物園ではシマフクロウを増やすために、世界で初めて飼育下での繁殖を成功させています。
道内ではシマフクロウのほかにも、ウミガラスやタンチョウなど、絶滅が危惧（きぐ）される鳥の保護活動が展開されています。
シマフクロウ
※参考資料：環境省自然環境局生物多様性センターウェブサイトほか
