1月21日、札幌市内で映画『日本列島 いきものたちの物語』の親子試写会「いきものたちに学ぼう!」が開催されました。抽選で招待された小学生の親子180組は映画鑑賞やスペシャルトーク、こども記者による監督インタビューなどを満喫。私たちと同じ日本に生きる動物たちの姿に、参加した皆さんは何を感じ、どんなことを考えたのでしょうか?
日本列島に暮らす多種多様な生き物たちのドラマチックな家族の物語を描いた映画『日本列島 いきものたちの物語』。25人の動物カメラマンが全国30カ所以上で2年半にわたり撮影した、本格自然ドキュメンタリーです。ニホンザルやウリボウなどおなじみの生き物たちの中でも、ひときわ数多く画面を彩っているのが北海道の生き物たち。知床の森の王となるべく成長していくヒグマの兄弟、愛あふれる子育ての末に別れていくキタキツネ親子、襟裳の海で生まれたアザラシの赤ちゃんとお母さんの物語─美しくも厳しい自然の中でたくましく生きる生き物たちの真実は、大きな感動と温かな命のメッセージを伝えてくれます。上映中にも笑いが起こる場面あり、思わず涙ぐむ場面あり、命の輝きに魅了された95分となりました。
イキイキと動く動物たちの迫力ある映像に、真剣に見入る参加者たち
上映後は、本作品を製作した出田恵三監督とフリーキャスターで気象予報士の菅井貴子さんによるスペシャルトークショー。「日本は南北に長く、さまざまな気象を有する自然豊かな国。動物にまつわるお天気のことわざもたくさんあります」と菅井さん。出田監督も「動物の撮影はお天気次第なので大変でした」と撮影当時を振り返りつつ「環境や気象の変化とともに日本の動物の生息域も変化してきている。同じ日本に暮らす仲間として、動物の生きる姿を通して人間としての生き方や環境について考えるきっかけにしてもらえれば」と語りました。
3時間目は、希望者の中から抽選で選ばれた小学5〜6年生4人が「こども記者」として出田監督にインタビュー。「動物の子どももお母さんに叱られるのですか?」「ヒグマに近づいて撮影するとき怖くなかったですか?」など、こども記者ならではのユニークな質問に出田監督も真剣に回答。最後に「この映画を通して動物の家族の愛や絆を知り、同じ日本で生きる仲間なんだと感じて、動物を好きになってほしいと思います」という監督の言葉に、みんな深くうなずいていました。